2017.4.22

「まだまだ叶えたい夢がある。」
この日のライブで一番グッときた言葉で、今も私を動かしている言葉。

この日はツアーの仙台公演。
この日に、仙石と佐藤の卒業を発表するという話があった。いつかしなきゃいけないことだけど、仙石の凱旋公演で悲しい思いをさせてしまうのは、私は嫌だなぁと思った。
結局この日に発表するのは無しになったけど、私達だけがそのことを抱えてライブするのはやっぱり苦しくて、ツアー初日は笑顔で乗り切れたけど、この日はみんな気持ちが溢れちゃった。

ラストに歌う曲が「FOREVER YOUNG」だったんだけど、その前に明梨がMCをしてくれてね。

「ここで諦めるわけにはいかないんです。まだ叶えたい夢があるんです。」

ファンのみんなにそう伝えてくれたとき、明梨が泣きそうになって、つられて私も泣きそうになったんだけど、メンバーみんな絶対同じこと思ったと思うんだ。

「ここで泣いちゃだめだ！！！」って。

ファンは、アプガ(仮)の誰かが卒業するなんて想像もしていなかったと思う。
でもちょうどこの時期、アイドルグループの解散や卒業が多かったから、ここでメンバーみんなが泣いたら、意味深過ぎて匂わせちゃうかなって心配だった。
だから本当は泣きたくなかった。なのに初日に出せなかった分、ここで全部涙となって気持ちが溢れてしまったの。

7人ではなくなる寂しさ、この先アプガ(仮)がどうなるんだろうっていう不安、「まだ叶えてない夢があるのに、どうして卒業しちゃうの？」っていう苛立ちと悲しさ、全てが涙になってしまった。

理由を知らないファンは勿論キョトンとしていて。置いてけぼりにしちゃって、本当にごめんなさい。
あの涙は、そういう涙でした。

メンバーの涙には、それぞれに意味があったと思うけど、私はこの涙をメンバーと共有できたことで、実はちょっと安心したの。
それぞれが隠していた気持ちが、この涙で解った気がした。
あとは、なんだかんだ、みんなアプガ(仮)が大好きなんだろうなって。

私達は、やっぱり嘘が下手くそで、良くも悪くも、隠せない。
プロとしてステージ上で見せちゃいけない姿だったかもしれないし、こんな言葉で丸めちゃいけないかもしれないけど、

「アプガ(仮)らしい。」

時には、素直な涙も、いいのかもしれない。

この出来事のあとに歌った「FOREVER YOUNG」は、ファンのみんなに向けて歌ったけど、自分たちに響く、応援ソングになった。

7人それぞれ夢があるから、アプガ(仮)を卒業したり、続けたりする。
どんな変化があろうと、私達は前に進まなきゃいけない。
ひとりのアイドルとして、ひとりの人間として。
それが、沢山の人の夢や青春になれば嬉しい限り。
夢の選択をすることで、時に沢山の人に悲しい思いをさせてしまうのはわかってる。前に進むことで、寂しい思いをさせることもある。でも、いつかその気持ちが応援に変わってくれたら嬉しいなと思うし、だからこそ私達も、夢に向かって精一杯取り組む責任があると思う。

「頑張ろう、誰かの為に。頑張ろう、自分の為に。」

7人で活動できる残り5ヶ月を、メンバーひとりひとりとちゃんと向き合って、もっと大切に、楽しんで活動しようって思った出来事だった。