森 咲樹の御茶BLOG「森Tea 百茶百想」アーカイブ

まるで巨峰畑にいるような緑茶がベースの巨峰茶♡

こんにちは。Bonjour.
森咲樹です♪
 
 
今回は、「巨峰茶」をご紹介します!

これまでご紹介した、「おちゃらか」の「やきいも茶」と「コクトウ茶」は、ほうじ茶がベースのフレーバーティーでした。
 
この「巨峰茶」は、緑茶がベースになっています。
 
袋を開けた瞬間、巨峰の甘くジューシーな香りがスッと鼻を突き抜けます。
 
巨峰の香りがとても強くて、まるで巨峰畑にいるよう。
 
 
そのままの巨峰が、何個か入っているんじゃないかと疑ってしまうほどで、つい袋の中を確認してしまいました(笑)。
 
勿論、茶葉しか入っていません(笑)。
 
みなさん幼い頃、ぶどう味のチューインキャンディーを、よく噛んでいませんでしたか?
 
私は、「きかんしゃトーマス」のパッケージのチューインキャンディーをよく噛んでいました♪
 
スーパーマーケットで、よく母に買ってもらってもらっていたなぁ。その味を、香りを、ふと思い出しました。

飲んでみたら、あらびっくり。
 
巨峰よりも緑茶の苦味が、目立ちたがり屋さんでした。
 
袋を開けた瞬間は、圧倒的に巨峰の方が、目立ちたがり屋さんだったのに。緑茶、自己主張強いな〜(笑)。
 
緑茶を飲んだことがない人にとっては、巨峰の風味が少しブレンドされていた方が、飲みやすいのでしょうか。
 
私は少し違和感を感じてしまいました。それは、「合わない」ということではありません。
 
ずっと緑茶を飲み続けている私にとって、濃いめの緑茶に巨峰が混ざっているという事実に、少しパニックになってしまいました(笑)。
 
お茶に巨峰の香りが混ざるけど、紅茶ではない。紅茶っぽくもない。
 
完全に緑茶だからこそ、不思議な感覚がしただけです。
 
私は少し驚きましたが、この方が「日本茶」が海外の方には受け入れやすいかもしれないですね。いきなり苦くても、そっちの方が驚いてしまうのかなぁ。
 
「日本茶」に対する、「見方」が違うのも、異文化。面白いですね。
 
まずは、お湯で淹れてみましたが、もしかしたら水出しのほうが飲みやすいのではないかと思い、次は水出しで淹れてみました。
 
うん!水出しのが合う!!
 
温かいからなのか、緑茶が必要以上に苦く感じてしまいました。水出しのほうがスッキリします。又、巨峰の風味をより強く感じるのは、水出しでした。こちらの方が飲みやすいなぁというのが、率直な感想です。
 
水出しだと、緑茶の苦味が薄れて、巨峰が主張してきます。まるで白ワインのよう!カメラでは分かりにくかったので、是非お手にとって試して頂きたいのですが、お茶の色もまるで白ワイン。
 
日本茶がこんなにオシャレに見えるなんて!「巨峰茶」をワイングラスで飲んだら、よりオシャレかもしれません♪
 
お茶をワイングラスで飲むなんて、とても斬新だけれど!
 
森家は夏になると、麦茶を冷蔵庫に作り置きしておくのですが、今年は「巨峰茶」にしてみようかなぁ。サッパリとしていて、夏にぴったり!

「おちゃらか」という日本茶ブランドに出会い、沢山調べていると「ステファン・ダントンの茶国漫遊記」
というホームページに辿り着きました。
 
ステファン・ダントン社長自身が書いている、連載です。
 
そこには、フランス人から見た日本の異文化が沢山書いてあります。日本人の私たちが、普段何気なく使っている言葉や行動、習慣に、フランス人である彼はとても驚いています。
 
日本人がよく使う、この言葉。
 
「お茶しよう!」
 
こう言われたら、私はすぐ、カフェオレをいれますね。甘〜いカフェオレを飲みながら、ホッと一息つく時間が、私は大好きです。
 
ステファン・ダントン社長は、この行動に驚いたとのこと。
 
そう、日本人の「お茶しよう」は、必ずしも日本茶を飲むわけではない。日本に留学していたときに、ホストマザーが「お茶しよう」の言葉と共に出してくれたものは、紅茶やコーヒーが多かったとか。
 
「お茶の時間」には必ずしも日本茶が出てきて、日本の食卓には必ずしも日本茶が付き物だとそう信じていたフランス人 ステファン・ダントン社長は、この事実に失望してしまったとのこと。
 
…わかります…。
 
私もフランス旅のときに、“un café s'il vous plaît.(アン カフェ スィルブプレ)”「コーヒーを一杯ください。」
と言ったら、カフェオレが出てくるものだと思ったら、小さすぎるカップに入ったエスプレッソが出てきて、
愕然としましたから(笑)。
 
でもそれは、現地に訪れたからわかったこと。勉強になったこと。
 
ステファンさんの気持ち、わかるなぁ〜(笑)。
 
きっとステファンさんがフランス人だったから、ホストマザーはあえて口に合うであろう、紅茶やコーヒーを出したんだと思います。
 
きっと、ホストマザーなりの気遣いなのではないかと思います。
 
でも、待ってください。
 
もし私が、日本人にでも外国人にでも「お茶にしよう」と言われたら、どうするかなとふと思いました。
 
うん、絶対に誰にでもコーヒーか紅茶を出すに違いない(笑)。私の日常生活に欠かせないものは、
コーヒーなので、自分は絶対にコーヒーを飲むし…。
 
コーヒーが苦手な方もいるから、相手には絶対にこう聞きます。
 
「コーヒーは苦手?紅茶にする?」
 
……あれ…?
日本茶という選択肢がない!!!!!
 
自分に置き換えて考えてみたら、自分自身に目を丸くしました…(笑)。
 
「日本茶を淹れて休憩をとる」という思考が薄れてきてしまっている!!!これは日本人として問題だ!!!!
 
これは、ステファン・ダントン社長も愕然としますよね…。ごめんなさい…(;_;)

思い出しました。
 
祖父母は、「お茶にしよう」の言葉と共に、必ず日本茶を淹れてくれました。主には緑茶。たまに玄米茶。幼い頃を思い出すと、絶対に日本茶が出てきました。この祖父母の習慣、忘れず、大切にしないとですね。
 
祖父母にとっては、当たり前のことなのでしょう。でも現代の私たちにとっては、当たり前ではなくなっていることに驚きです。慣れって怖いなぁと、今ゾッとしました。
 
「お茶にしよう」と言って日本茶を飲んだこと、どれくらい前からしていないんだろう?!
 
友達と「お茶しよう」と連絡を取り合って、かなりの割合で、いや、ほぼ100%カフェに入ります。
 
メニューに、ほうじ茶ラテや抹茶ラテは見かけるけれど、緑茶や玄米茶なんて書いてないもんなぁ。ソフトドリンクのところにウーロン茶とは書いてあるけど、あえてウーロン茶は頼まない。
 
そもそも、ウーロン茶は、中国茶(笑)。
 
メニューに、緑茶と玄米茶が書いてあったとします。皆さんなら、カフェで、あえて、緑茶や玄米茶を頼みますか?
 
私は頼まないかなぁ。
 
ペットボトルで緑茶は買うけれど、カフェでお金を払って緑茶を飲もうとは思わない。そもそも、緑茶に値段をつける店は、少ない気がします。
 
見かけたことがないくらいです。わりと、どの店も、サービスとして出してくれますよね。もちろん無償で。それが当たり前すぎるからか、日本茶の印象が、どんどん薄れてきている気がします。
 
私たち日本人が、身近に、当たり前に感じている日本茶。それは良くもあり、悪くもある気がします。
 
私たち日本人の何気ない会話から行なう習慣、こう考えてみると面白いですね。私、こういう異文化を知ることが大好物なのでステファン・ダントン社長の連載、これからも楽しみにしています!
 
ステファン・ダントン社長の連載で、改めて自国の日本茶について考えさせられました。